展開構築と起点構築の違い第二章

前回の続きから

脱出トノ+眼鏡グドラは展開構築ではあるが起点構築とは呼ばれない
脱出トノ+竜舞グドラは展開構築であり、起点構築とも呼ばれることがある


このことを踏まえ、まず眼鏡グドラと竜舞グドラの違いから展開と起点の違いを考えます。
そして両者の違いは見て分かるように竜の舞の有無、つまり積み技の有無です。

では、後続に積み技があれば起点構築になるの?と言われたらそうでもありません。


カイリューパルウルガ、これはこちらのポケモンを倒した相手に有利なポケモンを投げて積むというスタイルですが、これを起点構築と呼んでいる人を僕は見たことがありません。
しかし、展開構築と呼んでいる人は見たことがあります。
このことから、積み技の有無だけで展開と起点の分別はできないようです。


では、脱出トノ+竜舞グドラが起点構築なり得るのにカイリューパルウルガがそうならないのは何故か。
これは脱出トノにポイントがあると考えられます。
脱出トノはニョロトノを投げて雨天候を取りつつ相手の攻撃を受けることで、キングドラを雨下に無傷で降臨させるシステムです。
つまり、キングドラに有利な状況、もっと言えば雨状態である上にキングドラで舞うこともできるような状況をニョロトノが作っていることになります。
積み技を持った後続に有利な状況を特性・技・アイテムのいずれかで作り出すことができるポケモンがいること、これが起点構築のキーとなるのではないでしょうか。
カイリューパルウルガは並びとして後続の積みを助けることはできても、ポケモン自体が後続の積みを助ける手段を持ちません。
これが大きな分岐のポイントになるのではないかと思います。
これなら、前記事の「A」「→」の考えに当てはめた時、脱出トノ+竜舞グドラはニョロトノが「A」としての起点作成能力を持つのに対してカイリューパルウルガは「→」としての起点作成能力しか持たないことから、前者は起点構築、後者は展開構築と呼ぶことができる、という形で枠にはまります。


では、カバドリはどうでしょう。
一般的にカバドリは起点構築であると認識されていると思いますが、ドリュウズが舞わなくても起点構築は起点構築であるとも考えられます。
しかし、それはドリュウズが剣の舞を持っているが使わない場合のことであり、ドリュウズが鉢巻でも起点構築と言えるのでしょうか?
先ほどの考えで言うと、ドリュウズに積み技がなければ展開構築になります。
カバルドンがステロ欠伸で場を整えようとも、後続のドリュウズが鉢巻であるならばそれは展開であって起点ではないということなのでしょうか?


壁構築ならどうでしょう。
ライコウローブの壁構築で言うと、ライコウが壁を貼って後続のローブシンがビルドを積む。
これならライコウが「A」の役割を果たしている、ローブシンが積み技を有しているので起点構築です。
しかし、ローブシンが鉢巻の場合は?またはビルドアップを有していなかったら?
そうならばそれは、起点構築ではなく展開構築なのか?
ということになります。
そして展開構築ならば、そのライコウローブとカイリューパルウルガとの共通項は何か?という問題も発生します。
なぜなら、これらの構築を1つまたは複数の定義で括れなければ展開構築という概念が破綻するからです。


現在、起点構築の定義は、
・特性・技・持ち物によって後続が積む状況を作り出せるポケモン「A」がいる
・後続に「A」が作り出した有利状況下を活用して積むことができるポケモンがいる
の2つで成り立つと考えられます(今後の考察で変動する可能性有り)


では展開構築の定義は何なのか?





続く!!!